①振動を使った調査
「表面波(レイリー波)」とは、地震波の一種で、硬い地盤ほど速く伝わり、柔らかい地盤ほどゆっくりと伝わる性質を持ちます。この「表面波」を人工的に振動機で発生させ、地盤の硬さ・柔らかさを判断するのが「表面波探査法」です。
振動は1m以内に近づくとようやく分かる程度の大きさですので、近隣への影響はありません。また、掘らない調査なので、ガラや礫があっても、安定して深度10mまで調査することができます。
②データから、振動の伝わる速度と地層の境界を把握
表面波探査の計測データには、2つの大きな特徴があります。
1)表面波の伝わる速度が速いほど地盤が硬い
2)地層境界(硬さの境界)では特徴的なデータの出方を示す
これらの情報をもとに、解析を行います。
③許容応力度(支持力)の計算
以上の分析を行った上、各地層ごとの許容応力度(支持力)を法令に
基づいて計算しています。
qa=1/3(ic・α・C・Nc+iγ・β・γ1・B・Nr+iq・γ2・Df・Nq)
C=qu/2 国土交通省告示第1113号より抜粋
④判定・基礎考察
さらに、地層の傾斜や各ポイント間の沈下量の差異、異物の影響等を考慮して、最終的な判定・考察を行っています。
特に建築基準法による基礎形式区分の
支持力30kN/㎡前後を正確に測定出来ます。
詳しくはトップページをご覧下さい。
表面部分が舗装されていても、地中に
埋設物があってもほぼ影響されずに
深度10mまで調査する事が可能です。
調査データの支持力(許容応力度)が
1kN/㎡と細かく解析できる事から安全
で経済的な基礎設計ができる。
人の手がかかる程、その人のスキルに左右される事になります。表面波探査法は、ほぼ自動運転になります。
表面波探査法は、『物理探査』の名称で、(財)住宅保証機構の地盤調査方法として認められています。
同制度上、表面波探査法により地盤調査を行った物件は、保証適用例なし(不同沈下事故ゼロ)を継続して
います。表面波探査法は、地盤調査業界唯一の(財)先端建設技術センターの技術審査証明を取得しています。
<地盤対策工事とは>
○再転圧
振動ローラー等を用いて、地盤を締め固めます。
深度30cm程まで効くので、必要があれば、所要の深度まで掘り下げて、30cm毎に転圧を繰り返します。
○砕石置き換え
軟弱な層を砕石と置き換えることで、支持力を得ます。
○深基礎
支持することが可能な地盤まで、基礎を深くまで入れます。